MYSTIC Mountain
mysticmt.exblog.jp
山は静かに待っている
by eohiuchinada
プロフィールを見る
画像一覧
Top ;Log-in
Discover Freedom
2009年 08月 02日 |
1967年,ワシントン州エバレットで創業の Jansport (ジャンスポーツ)のコーポレート・ステートメント。

先に紹介した KELTY A4 をエクスターナルフレームパックの元祖とするなら,Jansport D Series は,エクスターナルフレームパックのひとつの到達点,完成形だったかも知れない。

b0162798_1041578.jpg

*今回の掲載画像は,海外ハイカーのネットコミュニティからの拾い画像です




Jansport の創業時, 先行ライバル KLTEY は既に商業ベースで確固たる地位を築いていた。
Jansport は,ノースウェスト派の新進ブランドという位置づけだったのだ。
当時のアメリカのモノ作りは,Heavy duty (ヘビィ・デューティ=頑丈)という言葉に表されたとおり,無骨で頑丈,少々の荒っぽい扱いにもへこたれないシンプルさを良しとしていたので,先行する KELTY のバックパックが市場を席巻したあとでは,壊れないがゆえに新規マーケット,顧客を得るのは厳しかったと思われる。

事実,バックパック界の大御所などと言われるウェイン・グレゴリーも,サンバードという会社を創立し,最初に手がけたのはエクスターナルフレームパックだったが,いち早く限界を感じてインターナルフレームパックへ転進,妻と興した Gregory ブランドの成功は語る必要もない。

さて,ジャンスポーツのエクスターナルフレームパック。
無骨なケルティの直線的リジットタイプに比べて,ジャンスポーツのアルミチューブ・フレームは繊細な曲線とフレキシブルな構造が特徴。 確か,ヒマラヤの高峰から名前を取り,ダウラギリフレームと呼ばれていたような・・・
人間工学なんて言葉がまだなかった頃に,フィッティングを目的とした背骨に沿ったS字カーブの導入や,ヒップハガーによる荷重分散構造など革新的な設計だったように思う。 また,美しいフレームに取り付けられたナイロンのパックは,赤や黄色といったポップカラーが多く,コイルジッパーも積極的に使うなど,今現在市場に出回るバックパックに通じるマスプロダクトの殆どを実験していたように思う。

Jansport D3
タグが雪を冠した山の絵が付く初期のものですね~
b0162798_10454541.jpg


Jansport D5
色違いのパーツと革パッチは補修した跡と思われる。 ヒップハガーはAlpaine Fhantom からの移植か?
サイトの掲載文では,D3?と紹介されていたが,とにかく,オリジナルの雰囲気を残したまま大事に使っていることが伺える。
b0162798_10462880.jpg



80年代に入り,急速にインターナルフレームパックへの人気が移行する中,Jansport は,キャンパスで学生が教科書などを持ち歩くためのシンプルな形,現在,広義に「デイパック」と呼ばれるメインコンパートメント正面に小さなポケットを配したコンバーチブル仕様の小型パックを開発し,これが爆発的なヒットとなった。

Jansport school backpaks
b0162798_10443660.jpg

1985年には,このモデルが100万個を販売。 「あ~見たことある!」でしょ!? ワタシも愛用しています。
本来,アウトドアでバックパッカー用に開発されたバックパックを,タウンユースに広めた功績は大きいと思う。
日本でも,大手セレクトショップのBEAMSで扱われるなど,シンプルで普遍ともいえるデイパックは世代を超えた人気だ。
ジャンスポーツは,2002年以降,アメリカ最大のバックパックブランドとしてその地位を確立している。

Jansprt


残念ながら国内でお目に掛かることは滅多にないが,もちろん,コアなクライミングパックも製造・販売を続けていて,Pro series にカテゴリーされている,ASCENT(アセント)なんかは配色のセンスも良く,いいパックだと思う。

ASCENT $190
b0162798_10373127.jpg
Fabric: VX07 Sailcloth / 210 Denier Vert Cordura/ 840 Denier Junior Ballistic
Weight: [R]: 3 lbs. 1 oz. / 1.4 kg [T]: 3 lbs. 3 oz. / 1.5 kg
Dimensions: [R]: 29'' x 11'' x 11'' [T]: 30.5'' x 11'' x 11''
Capacity: [R]: 3200 in3 / 52L [T]: 3600 in3 / 56L
Torso Length: [R]: 17"-19" [T]: 19"-21"
Hip Belt Range: [R]: 28"-58" [T]: 30"-60"

VX07シルクロスって表記の素材が気になる・・
多分,白い格子状の部分がそのような感じ。
軽量化狙いだろう。
実際,52Lで,1.4kg(レギュラー)は大健闘。
BD社のクワンタムを彷彿とさせる,欧州顔~



さて,3回に亘って連載しましたアメリカの老舗アウトドアメーカー。
栄枯盛衰は世の常として避けることは出来ない・・・
しかし,生涯補償を銘打つことが多いアメリカのアウトドアブランドにあって,消費者ニーズに応えて会社の有り様や製品を変えつつも,長く存続して世に送り出した製品のアフターサービスを行うことは,消費者である我々にとって何よりの貢献であるように思う。


モス(テント),デイナ・デザイン(バックパック),今では伝説と語られるメーカーも,10年足らずで無くなってしまっては仕方がない。
当時,気に入って手に入れた人は別として,例えばヴィンテージの Levi's 501 同様に,ネットオークションなどでこれらブランドが,高値で取引されるみたいだけど,ワタシにはとても理解できない。

モノには魂が宿る!
by eohiuchinada | 2009-08-02 11:18 | テクニカル
<< ビオトープ通信 8月3日 PageTop Go Anywhere >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Blue Paper Skin by Sun&Moon